三ツ星シェフが作るきまぐれ簡単料理

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基本も基本!パティシエが教えるスポンジケーキ(ジェノワーズ)の作り方

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一番初めに作ることが多い基本のスポンジケーキ

なっています。

ちょっとしたルールを覚えて、失敗のないように

していきましょう。

 

 

 

 

 

基本のスポンジケーキについて

 

 

 

材料(6合型18cm1台)

 

卵          3個

ラニュー糖     90g 

粉          90g

バター        25g

 

 

 

 

 

作り方

 

 

 

 

①型にクッキングシートを敷く。お湯を沸かし、ボールに入れる。

卵は常温に戻す。オーブンを180℃に設定しておく。

 

 

 

 

②粉を2回ふるって、バターを湯煎で、溶かしておく(50度くらい)。

 

 

 

 

③卵をボールに割り、少しほぐす。

 

 

 

 

④卵にグラニュー糖を入れ、少し混ぜる。

 

 

 

 

⑤④をお湯につけ、※人肌程度(さわって多少ぬるく感じる程度の温度 )にする。

人肌程度になったら、お湯からはずしてください。

 

※この時に砂糖を溶かします。

 

※卵を温めることで泡立ちをよくします。

 

 

 

 

⑥卵を黄色から白っぽくなるまで、空気を含めながら(大切)、ホイッパー

(泡だて器)で混ぜていく。

 

ホイッパーですくってみて、(リュバン状)表面にしっかり8の字が書けるように

なったら、軽くゆっくり混ぜる。4、5分くらいかかります。

 

 ※手で混ぜる場合は下に濡れたタオルを敷いておくと、泡立てやすいです。

 

※ゆっくり混ぜることで、気泡がそろい、キメ細かいスポンジケーキに仕上げることができます。

 

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⑦粉を入れ、ゴムベラで切るように大きく、すばやく混ぜる。

 

混ぜるときは、左手でボールを10時の方から4時の方に回しながら、右手の

ゴムベラを、2時の方から12時の方、中心からボールのふちまで来たら手首を返す。

(底からひっくり返す)ように混ぜる。

 

右手と左手は同時に動かします。つまりゴムベラで、生地を優しくすくい上げると

同時に、ボールを回す。

 

 

※この時にしっかり混ぜておかないとダマになります。ですが混ぜすぎても、

気泡を潰してしまうため、少ない回数で混ぜれるようにしましょう。

 

 

※側面と底に粉が残りやすいため、気をつけましょう。

 

 

 

 

⑧ゴムベラにあてながら、バターをいれ、全体になじむように混ぜる

慣れてない方は、生地をバターの方に入れ、混ぜてからの方が混ぜやすい。

 

※艶のあるキメの細かい生地にするため。

 

 

 

 

⑨型に生地を入れ、2、3回型ごと落として大きい気泡を消す。

 

 

 

 

⑩オーブンに、上中火の下強火で約10分、上強火の下中火で約10分、最後に両方中火で約3分焼く。指で触ってもあとがつかなかったらOK。

 

※オーブンによって焼成温度・時間に多少の差が出ることがあります。

 

 

 

 

⑪20~30cmの高さから型ごと落とす。

 

※しぼみを防ぎます。

 

 

 

 

⑫ケーキクーラーの上に出して、冷やします。完成

 

 

 

 

 

 

 

スポンジケーキのポイント

 

スポンジケーキポイント・失敗原因について

説明したいと思います。

それぞれポイントごとに説明したいと思います。

 

 

 

1.器具の汚れ

 

使っているボール、泡だて器など調理器具に水や油分が少しでもついている場合、

 

生地の膨らみが悪くなり、膨らまない原因になります。

 

 

 

 

2.生地の分離

 

卵とバターの温度が低すぎると、生地が分離し、きちんと混ざってくれません。

 

なので卵は常温に戻し、湯煎で必ず人肌程度まで温めましょう。

 

バターも入れる直前まで湯煎にかけておくといいです。

 

 

 

 

3.焼き上がりのしぼみ

 

焼きあがりはふっくらしていたのに、冷めると生地がへこんでしまうことがあります。

 

 

なぜ、このようなことになるのかと言うと、

 

 

スポンジ内部の空気の体積が熱い時には

 

最大化しているのが温度の低下とともに小さくなるためです。

 

 

 

このしぼみを解決するには、焼きあがってから、20~30センチの高さから

 

2,3回落とすことで、中の空気を外の空気と入れ替える作業を行うことです。

 

 

これでしぼみを抑えることができるので。必ずしましょう!

 

 

 

 

4.粉は2回ふるう

 

粉を2回ふるうことによって、粉のキメが細かくなり、ダマになりにくくします。

 

 

空気をしっかり含んでくれるため、生地と混ぜたときに混ざりやすくなります。

 

 

 

 

5.空気をよく含ませる

 

卵と砂糖を混ぜるときは、必ず白っぽく、泡だて器ですくって太めの8の字が

 

表面に書けるくらいに、しっかりと泡立ててください。

 

この状態をリュバン状といいます。

 

 

 

上のような状態になれば、しっかりと泡立っている証拠です。

 

 

ここが一番重要で、生地が膨らみ、おいしいスポンジケーキになるポイントと

 

なりますので、手を抜かないよう頑張りましょう。

 

 

 

 

6.分量を変えない

 

それぞれ役割があり、それを分かっていなければ、

 

おいしいスポンジケーキを作ることはできません!!

 

 

ここでスポンジケーキの材料の役割について説明したい

と思います。

 

は、泡立てることで気泡を作り、この気泡がスポンジケーキ

膨らみや美味しさに大きくかかわってきます。

 

卵だけ多すぎると泡立ちが悪くなります。

 

 

 

 

カロリー控えにしようとして、砂糖の量だけを減らして作ると失敗します。

 

砂糖は気泡を補強してくれる役割を果たしています。

 

減らしてしまうと泡立ちが悪くなり、その結果膨らみの悪い生地になってしまいます。

 

逆に多くすれば粘土が強くうまく泡立ちません。

 

 

 

 

は砂糖で補強した気泡をさらに強く補強するためのものです。

 

これは、卵と砂糖に混ざることで、グルテンという粘土に変わり、

気泡を守ってくれる壁になります。

 

 

入れすぎても気泡が潰れてしまうし、少なすぎると今度は壁が薄くなり

壊れてしまいます。

 

 

 

 

 

バターは、ケーキをしっとりさせてくれる役割を持っています。

 

バターにはグルテンを阻止する作用があり、必要以上に固くならないように、

やわらかくし、生地の食感をよくしてくれます。

 

入れすぎてしまうと、グルテンで補強した気泡を潰してしまうことになるので、

ぺったんこのスポンジケーキができてしまいます。

 

このバランスが取れているからこそ、スポンジケーキは膨らみますし、

おいしくすることができます。

 

 

 

 

 

 

スポンジケーキ応用

 

 

 

①牛乳をいれた場合

 

今回の分量で牛乳を20グラム入れます。バターと一緒に温めて、使ってください。

 

牛乳もより生地をしっとりさせたいときに、使います。

 

 

多少風味にも影響します。よく見かけるはこのレシピが多いです。

 

 

 

 

 

②ココアを入れた場合

 

生地をチョコレート生地にしたい場合にココアを使用します。

粉を10g減らして、ココアを10g入れて下さい。

 

粉とココアは一緒にふるってください。

ココアを入れることで、ダマになりやすいので注意してください。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

今回紹介したスポンジケーキは、製菓学校で一番はじめに作るレシピを紹介しました。

 

スポンジケーキの作り方は簡単ですが、コツ知っていなければ、

毎回同じものは作れませんし、おいしいスポンジケーキも作れません。

 

 

ショートケーキにもムースにも、いろんなケーキに使われるている

基本のケーキなので、覚えておいて損はないと思います。

 

 

最後に、このレシピを見て、なんで膨らむのか?という疑問を持って、

コツを覚えてくれたら幸いです。